Otology
耳科診療
このようなお困りごとは
ございませんか?

当院の耳科治療
について
当院では、ビデオオトスコープを
用いた耳科診療に
力を入れています

ビデオオトスコープは、耳の内視鏡検査のことで、耳の診療には欠かせない重要な検査です。従来の手持ち耳鏡検査と比べて、硬性鏡を使用することで明るい光と拡大像が得られ、通常の外耳炎だけでなく、難治性の外耳炎や中耳炎の症例にも対応できるようになりました。
当院では、通常の耳科診療でもビデオオトスコープを使用し、耳の外観から鼓膜まで詳細に観察しています。そして飼い主さまにも耳の中の鮮明な画像を見ていただきながら、治療方針についてご説明いたします。
また、このビデオオトスコープには鉗子チャンネルもあり、狭い耳道内でも把持鉗子や生検鉗子を使用した内視鏡下の処置が可能です。
ただし、耳の状態によっては鎮静下での診断や処置が必要になる場合もあります。
ビデオオトスコープで
できること
- 耳道内および鼓膜の精査
- 耳道・鼓膜表皮面・中耳腔の洗浄
- 鼓膜直近および水平耳道の耳垢塊・異物の除去
- 耳道内病変(腫瘤など)の生検
- 耳道内・中耳腔内の腫瘤病変の鉗除
- 鼓膜穿刺
- その他(レーザーによる病変蒸散など)
精密な検査・治療を行うための
設備を備えています

LED光源一体型のモニター:TELE PACK
LED光源が一体になっており、高輝度で鮮明な画像を映し出します。

オトスコープ本体と各種鉗子
ドイツのカールストルツ社のオトスコープを使用しています。優れた点として画質の良さや視野角の広さ、光源の明るさが挙げられます。
耳内視鏡
(オトスコープ)
による治療の流れ
徹底的に洗浄します
耳道の環境を正常な状態に戻すためには、徹底的な洗浄が効果的です。オトスコープによる治療の際、鉗子やチューブも利用することで、通常の耳掃除では取り切れない汚れもしっかりと取り除くことができます。
異物を除去します
たとえばお散歩中にワンちゃんの耳に植物の芽が入ってしまい、外耳炎になることがあります。そのようなときはオトスコープを使って、鉗子で簡単に異物を取り除くことができます。
腫瘍やポリープの生検や切除
耳道に腫瘍やポリープができると、通気が悪くなって外耳炎が起こることがあります。良性のポリープなら、オトスコープを使って手術なしに取り除くことができます。
腫瘍の場合は一部の組織を切除して生検し、病理検査を行った後、その後の治療計画を立てます。
当院はレーザー治療機器を備えていますので、痛みの少ない腫瘍の除去が可能です。
中耳の状態も確認します
外耳炎が慢性化すると、中耳炎が併発することがあります。オトスコープを使えば、鼓膜の向こう側にある中耳の状態を確認することができます。中耳炎の場合は、CTやMRIによる検査が必要になることもあります。
代表的な耳の病気
について

外耳炎
ワンちゃんの耳の病気で最も一般的なものは外耳炎です。
外耳炎は、耳介から垂直耳道、水平耳道を経て鼓膜までの間で起こる耳の炎症です。主な原因は、酵母菌の一種であるマラセチアの過剰増殖や、細菌、ミミダニ(疥癬)の感染です。また、耳道の粘膜上で分泌物が増加したり、かゆみを引き起こすアトピーも外耳炎の要因となります。
もしワンちゃんが頻繁に耳をかいたり、頭を振ったり・傾けたりしている場合は、外耳炎の可能性があります。
治療では、丁寧な洗浄で汚れを取り除き、抗炎症薬や抗菌剤入りの点耳薬や酵素入りのローションを耳に投与します。状態によっては全身への薬の投与や、長期間の治療が必要になる場合もあります。食事の変更でも改善することがあります。

耳血腫
耳介に血液が溜まり、腫れてしまう病気です。
掻きすぎや外傷が原因となることもありますが、免疫に関連する疾患と考えられています。
ただ単に溜まった血液を抜くだけでは改善せず、結果として耳介が萎縮し変形してしまうことがあります。
治療方法としては、手術により腫れた耳介の複数箇所に穴を開け、一時的に出血する血液をパッドで吸い取り、定期的に交換する方法や、インターフェロンを投与する方法があります。

斜頚
斜頚とは、首が左右のどちらかに曲がり、首を傾げた状態が続く症状です。
ワンちゃん・ネコちゃんに比べ、ウサギに多くみられ、耳の病気というよりも感染による脳炎が原因で引き起こされることが多い症状です。
また、ワンちゃん・ネコちゃんも、前庭の異常による平衡失調(体のバランスの乱れ)で同様の症状を示すことがあります。詳しくは脳神経疾患の項目をご覧ください。
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マラセチア外耳炎
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外耳炎
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猫の炎症性ポリープ
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慢性外耳炎
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半導体レーザー処置1
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Feline Ceruminous Cystomatosis